12番目の天使 By オグ マンディーノ
十二番目の天使
by Og Mandino (オグ・マンディーノ著)
坂本 貢一 訳
「悲しむことはないんだ。自分たちは喜びのパーティーに招待されていて、順番がきたら逝くだけのことさ」
「ぜったい ぜったい あきらめるな」 本文より引用
涙なしでは読めない。
実話をもとにつくられた話。
あらすじ:ジョン(40歳)は妻と息子を交通事故で突如無くし、絶望する。
生きていく意味を見出せず自殺しようとしてしまう。
が、タイミングよく親友のビルがドアをノックし、ジョンは親友の前では死ねないと拳銃をそっと直す。ややあり、ジョンは野球少年チームの監督を務めることになる。
そこで不器用で小柄な男の子ティモシーと出会う。この出会いをきっかけにジョンの心の中に徐々に変化が訪れる。この男の子にはある病気があり、とにかく走るのも遅くチームメンバーからバカにされる。ジョンは亡き息子とティモシーを重ね合わせて、練習につきあったりしていくうちに、だんだんと親しくなる。少年はヒットを打てるようになるのか、、
感想:話の冒頭ではジョンの境遇が語られていて、幸せだった日々は一瞬にして消え長引く絶望や悲しみにいるジョンの心情が浮かんできて、読んでいると、本当に辛く胸が痛みました。彼が子供の頃に尊敬していたヘミングウェイは拳銃で自ら命を絶つのですが、幼い頃はそんなヘミングウェイのことが理解できずに、怒りや失望を抱いていたがそんな彼自身が、同じ事をしようとしていた。家族を失くす苦しみは想像を遥かに超えますね。
そして少年ティモシーや親友ビルとの出会いで彼が人生を立て直していく様子がすごく心が温まります。
少年は母とぼろぼろの家に二人暮らしですが、文句を言う事なく、とても心優しくて、すごく強いんです。この少年の心の強さはどこから来るのか。彼は自分が病気を抱えている境遇を嘆くよりも、野球がしたい、試合でヒットをうちたい。と前に向かってひたすら、努力をします。周りになにを言われようが、どう思われようが、とにかく頑張るのです。
現実を受け止めて、頑張れる。素晴らしいですよね。見習わないとです。
そのひたむきな姿に、心を強く打たれました。感銘をうけるとはこういうことか!笑
少年の家はとても貧しかったですが、この家族は全然貧乏ではなかったと感じました。
もちろん高価な新しい自転車やグローブを買ってもらえることはなかったのですが、心が豊かです。人間が豊かです。心の豊かさは、物質的な豊かさとはまるで違うのです。
死生観や、勇気、生きる意味、あきらめない強さ について考えさせてくれる素晴らしい良書です。たくさんの宝物のような言葉がでてきます、元気がでます。
私は、この本をたまたま中古の本屋さんで見つけて、出会えました。
本当にラッキーだったと思っているので、ぜひ 一度手にとってみるといいかもしれません。
アメリカの政治家の偉人、ベンジャミン・フランクの名言も登場しますが、興味ある方は是非、調べてみてください。
おすすめの良書や感動した小説があれば教えてください。
閲覧ありがとうございました。
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