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砂の女 By安部公房 とルビンの壷が割れた By宿野かほる

こんばんは。

コロナに豪雨災害に三浦春馬さんの悲しいニュースになんだか心が曇ってしまいますね。

多忙中の多忙で読書の時間がなかなか確保できてません(>_<)

そして風邪をひいてしまい、休みが本当の意味での休みになってしまい(>_<)

 

なんとか通勤中に読み終わった2冊について感想をさらっとと書きたいと思います。

まず砂の女から。

 

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砂の女:1962年に初版が出版。今から58年前です。

読売文学賞受賞作。日本近代文学の代表作として名高く20言語で翻訳され海外でも評価が高い。

安部さんの代表作みたいですが私は安部公房さんの作品はこの砂の女が初めてでしたので他と比べてどうだったかといった意見は書きかねます。

 

あらすじ:ある男(仁木順平)が休暇中にハンミョウ採集のために砂丘の村へ出向く。

砂丘の中の部落の老人にある民家へ滞在するように勧められてその民家に住んでいる寡婦とであう。民家は蟻地獄のように砂の穴の底にあるが砂かきをしないと家が砂で押しつぶされてしまう。家から外へ通ずる道は縄梯子のみである。

男が一泊し帰路に着こうとしその縄梯子が取り払われていることに気がつく。

民家に寡婦と閉じ込められてしまう。が寡婦は故意に男を閉じ込める状況を作っていた。

帰れないことを知った男はパニックになりなんとか脱出する方法がないかと奮闘する。

 

 

 

 

 

ここからネタバレ含みます。

感想:簡単に言うと、ふかい!うまい!でした。笑

称賛されるだけの文学であることに納得です。

男と村の生活と村にくる前の生活を現代の(当時の)労働生活?とうまく比例させていて社会問題を写実的に話の中にうまく取り入れていて考えさせられる小説でした。

話の中では、砂を掻かないと家が崩れて死んでしまうので男と寡婦は毎日砂かきをしていた。生きるために砂かきをしていた。しかし生活は砂かきが中心でまわっており、ともすれば砂かきをするために生きているように思えてきてしまう。

これは現代でも当てはまると感じますね!生きるために働く必要があるのだけれど、仕事にいって寝て仕事に行って休みの日は疲れているから仕事の疲れをとるために休んで仕事に備える。なんだか仕事のために人生がまわっているような気になる。

生きることは働くこと。生きることは楽ではない。

変えられない事実ではあるけれど、この小説はそんな事実に虚しさという印象を読者に植え付けています。人生観を語る本はたくさんあるけれどこの小説は鋭い視点をもっていると思います。

そして男が毎日毎日、脱出を試みて試行錯誤していたにも関わらず、いざ脱出できる機会が訪れた時には逃げ出さなかったということから、人間の本来求めるものについて明らかにしてくれている。村での生活で得たものこの男が人生で必要であったものだった。

この結末を読んだ時、びっくりしましたがそこまでの男の心情の移り変わりをみていたら納得できましたね。わら

本当に素晴らしいです。

次は壁を読んでみようかなあと思っています。

 

 

 

 

 

次にルビンの壷について軽く。

 

ルビンの壷 By宿野かほる

ジャンルはどれだろうって思いますが、ライトノベルにサスペンスと少量のミステリ要素を掛け合わしたような?笑ジャンルでした。

ベルさんの動画を見て興味を持っていてたまたまメルカリで出品されていたので購入してみました。届いた当日に読んでその日のうちに2時間足らずで読みきりました。笑

書簡体小説です。苦手な方は向いていないかもですが全体を通しても200ページもないのですぐ読みきれます。文章も読みやすく文学的な如何にもという表現は少なく普段から本を読まないという方でもおすすめです。

 

何も知らずに読んだ方が面白いと思うのであらすじは書きませんが、好き嫌いは人によって両極端に分かれますね。と言いながら私は星5で評価するなら3.5と評価します。笑

面白いのは最後だけかも。笑

 

宿野かほるさんは覆面ライターだから、性別も年齢もわからないですが発想が独創的で言い回しや言葉の表現力が面白いのでまた他の作品を出版されたら購入してみようと思ってます。

手の込んだミステリーとか書いて欲しいです。笑

 

 

 

 

来週はいよいよ最終面接の合否発表です。

落ちてたらもう就職口がありません。笑

業界未経験だとお荷物感が否めませんが不可能はないと信じていますので

焦らず、毎日コツコツ努力ですね。

明日からまた1週間頑張りましょう。