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シャッター・アイランド By デニス・ルイヘン

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♦︎シャッター・アイランド Byデニス・ルイヘン

あらすじ:精神を病んだ犯罪者のための病院で

女性患者が謎のメッセージを残し、姿を消した。

鍵がかかった病室からどのようなトリックを使って

抜け出したのか?そして病室には「Law of 4(4の法則)」

なる暗号が残されていた。

連邦保安官テディは病院に赴くがあることに気を取られ

捜査ミスを犯す。妻を殺した男がここに収容されていたのだ。

ボストン沖の孤島に建つ病院で惨劇が始まる。

 

ジャンル:心理サスペンス

 

ボリューム:文庫、460ページ(早川書房

 

その他:2006年出版。

レオナルド・ディカプリオ主演で2010年に映画化もされてます。

小説は英語・日本語ともに読みましたが、

アメリカの刑事小説に頻出する英単語は最低限

知っていないとなかなか読み進まないと思いました。

またどの刑事物でもそうですが、

特にFBI,CIAといった組織と日本の警察の

組織構造をざっくり知っている方がより

話がわかりやすいです。

(知らなくても全然読めます!)

だいぶ前に流行した作品ですが

今年にはいって初めて読み、人気の理由を実感✴︎

 

 

 

というわけでネタバレなし

感じたことを書いていきたいと思います。

 

自称、ミステリー・サスペンスもの大好き

にんげんですが、このシャッター・アイランドは

月並みですが、とっても良かったです。(語彙力)

スリル満点(120%)

舞台はアメリカのボストン沖の

孤島にある精神病院なのですが本のカバーにもあるような

超、不気味な雰囲気の島で

本の冒頭からこの不穏な世界観に引き込まれました。

そこで、女性患者のひとり「レイチェル」が

抜けだし行方不明となり、主人公の捜査官テディが

彼女の行方を探るんです。

作者は本当に見事に、読者に数々のヒントを

与えながら、物語がすすんでいきます。

なんだか彼女の行方が分かりそうでわからないので

中盤はとてももどかしく、さくさく読み進めれました。

暗号や解読するテディの思考回路が

サスペンスファンならわくわくするシーンの1つ

ではないでしょうか♡笑

イミテーションゲーム等、暗号解読ものが

好きな方なら、この作品の前半はとっても

興味深い内容と思います。

いろんな患者がでてきますが、

頻回に名前もでてきますし、

よくある登場人物が多すぎて、誰のことか

わからなくなるあの現象(この現象に名前が欲しい。)

はこの作品では起きませんでした。(安心)

 

医療技術、(ここでは特に精神疾患への社会の

理解をさしますが)があまり進歩していない

1950年代を舞台としておりますが、

小説での監獄を思わせる細部の設定は

とても評価ができる部分です。

精神疾患を抱えた者に対する社会の目だったり

そこで働く医療従事者たちの態度、言葉からは

監獄へ葬られた犯罪者と接するかのようで

考えさせられことが多かったです。

作中の1つの魅力は

キャラクターそれぞれの心理描写が

巧みに表現され、翻訳版もうまい具合に

噛み合っており、小説の後半は自分自身の思考が

キャラクターの一部と融合してしまったか

のような錯覚に陥りました。

ストーリーも本当にしっかりとぶれずに

流れていきます。深い。ただの犯人探しではなく

人間の心理とは、とういうテーマと

深く絡みついた作品となっています。

本当の恐怖とはいったい何か。

強いトラウマが人間の心へ与える

衝撃とその衝撃がもたらせる

心の中の変化が全体を通して描かれており、

それは現実世界でも、この作品の中でも

共通する部分は多いため、

そういった点では、キャラクターの

立場になって考えると最後は本当に

いろんな感情で心が揺さぶられました。

すごく深いお話でした。

 

映画もみてみようかなあと思いますが、

かなり、感情的に負担が大きいので、

もっとライトな小説でも読んでからになりそうです。

もう1月おわろうとしておりますが、

2月は洋書を最低2冊は速読力の鍛錬も含めて

読了したいです。

新書で欲しい本が何冊かありますが、

とりあえず手持ちのよみかけの本をよんでからにしようと思います。

 

2月のTBR

♦︎Along The Ride By Sarah Dessen 

♦︎The Power of Now By Eckhart

♦︎お探し物は図書室まで By 青山 美智子

♦︎裏庭 By 梨木 香歩

♦︎悪人(上) By 吉田 修一 

♦︎悪人(下) By 吉田 修一

 

 

 

以上です。

最後までご覧くださりありがとうございました♩

Happy Reading♩